文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年2月28日)現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、『For the People ~すべては人々のために~』を経営理念とし、国や地域を超えた世界中の人々のために企業活動を行っています。理念を具体化するための事業活動指針である6つの価値観「うまい、やすい、はやい」「客数増加」「オリジナリティ」「健全性」「人材重視」「挑戦と革新」を実践することで、お客様および従業員、株主をはじめとするステークホルダーの満足度向上と信頼構築を基軸として経営展開を図っています。
グループ中期経営計画(2025年度~2029年度)の策定に際し、経営方針を「Your Smile, Our Value」としました。この言葉には、あらゆるステークホルダーの皆様の笑顔が、私たちが生み出す価値の源泉であり、私たちが生み出す価値を通じて、すべてのステークホルダーの皆様を幸せにしたいという思いが込められています。ステークホルダーの皆様への価値提供こそが当社の業績向上とパフォーマンス拡大を推進する原動力になると確信しており、その成果をさまざまな形で還元してまいります。最終年度である2029年度に売上高3,000億円、営業利益150億円、ROIC7.0%を主要経営指標と設定しています。
私たちは、「Your Smile, Our Value」に基づいた価値創出と循環のサイクルを継続的に回し、持続的成長を実現します。これにより、世界中の人々に『For the People ~すべては人々のために~』の想いを届け、社会の発展に貢献していきます。
「中期経営計画」に基づく事業課題は以下のとおりです。私たちは「変身」と「成長」をテーマに掲げ、創業精神を大切にしながら、現状に満足することなく絶えず変化を続けていきます。また、迅速かつ的確な意思決定を重ね、一人ひとりが変化を恐れずに国内外で挑戦し続けることで「中期経営計画」をより確実に実現していきます。
吉野家事業を主軸とした従来の事業構造を転換し、はなまる事業やラーメン事業の成長を加速することで、収益構造の多様化と安定性の向上を図ります。吉野家事業の着実な成長を継続させつつ、はなまる事業およびラーメン事業の拡大によって売上構成のバランスを最適化し、経営リスクの分散を推進します。こうした取組みを通じて成長性と安定性を両立させる経営基盤を構築し、環境変化への対応力を一層高めていきます。
吉野家事業は、合理性・効率性を徹底的に追求するとともに、基盤強化の観点から戦略的なマーケティングを推進し、量的成長と利益成長の両立を実現します。もう一つの柱であるはなまる事業は、立地別戦略を軸に新規出店を行い、量的成長を図ることで利益拡大を加速していきます。商業施設内への出店は継続しつつ、オフィス立地や繁華街立地では大都市圏への出店を集中させ、狭小モデル店舗の出店・開発を推進し、店舗数拡大を図ります。
海外吉野家は、グローバル市場での持続的成長を目指しています。未進出エリアへの新規出店によってドミナント戦略を展開し、認知度の向上と店舗運営の効率化を図ります。また、日本国内で成果を上げたサービスモデルや運営手法を、現地ニーズに合わせて柔軟に導入し、競争力を強化していきます。さらに、各国の文化や食習慣を反映させた商品開発を進めることで、地域に最適化された店舗運営を推進します。中国・香港では、フランチャイズ企業との連携による共同購買体制を強化し、米国ではセントラルキッチンの稼働によって、原価構造の見直しと品質の安定化を実現します。
④ ラーメン事業の拡大と収益性向上
国内外での既存ブランドの積極出店に加え、マルチブランドM&A戦略を推進し、牛丼・うどんに次ぐ「第3の事業ドメイン」として成長を図ります。その中核を担う宝産業が持つ国内外の開発・製造機能を活用してグローバル需要へ対応しつつ収益性を高めていきます。海外展開を通じてラーメンの世界的な普及を図り、宝産業を軸としたグローバルサプライチェーンを構築することで、持続的な収益成長を実現します。
⑤ 人的資本経営の推進
人材を中長期的な企業成長の原動力と捉え、全ての従業員が能力を最大限に発揮できる環境の整備を進めています。性別や年齢、国籍、ライフステージの違いを超えて、多様な価値観を尊重する組織づくりを進めることで、創造性と持続力のあるチーム形成を目指しています。併せて、キャリア開発の支援や研修制度の充実により、個々の成長を後押ししています。健康管理や働きやすさの向上に関する施策も強化し、従業員のエンゲージメントを高めていきます。
⑥ IT戦略とデジタル基盤の整備・活用
経営環境の変化に迅速かつ柔軟に対応するため、ITを活用した業務改革と情報基盤の強化を推進しています。店舗オペレーションの効率化や部門間の連携強化を目的としたシステムの導入を進めることで、生産性の向上と品質の安定を図っています。また、顧客接点におけるデジタル施策や、経営判断を支援する情報活用の仕組みも整備しており、ITを戦略的に活用することで企業全体の競争力を高めていきます。
⑦ サステナビリティ推進とガバナンス強化
持続可能な社会の実現に向けて、環境・社会・ガバナンスの各分野において実効性の高い取組みを進めています。環境面では、資源の有効活用と廃棄物の削減を継続的に取り組んでいます。社会面では、地域社会との協働やサプライチェーンにおける責任ある調達体制の構築を通じて、企業の社会的信頼の向上を目指しています。ガバナンスの領域では、透明性と説明責任を重視した経営体制を整備し、ステークホルダーとの建設的な対話を重ねていきます。
⑧ 財務健全性の維持と資本構成の最適化
財務健全性の維持と資本構成の最適化については、D/Eレシオ0.9倍以内を規律として維持しつつ、財務レバレッジを戦略的に活用することで成長投資を適切に進める方針です。また、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の短縮と資本コストの最適化を通じ、財務健全性と資本効率のさらなる向上を図ります。
⑨ 投資効率の向上と成長投資の実行性
投資効率の向上と成長投資の実行性については、5年間で総額1,300億円(成長基盤投資900億円・M&A投資400億円)の投資を計画しています。これに対し、EBITDA1,000億円超の創出と、CCC改善による50億円のキャッシュ創出を見込んでいます。資金調達においては財務規律を堅持しつつ、レバレッジファイナンスを戦略的に活用して資本コストを最適化し、ROICの持続的な向上を目指します。
⑩ 株主還元と資本市場対応の強化
株主還元については「安定的かつ継続的な配当」を基本方針としています。当期の配当については前期の20円から2円増配し22円としました。今後も業績向上に応じて段階的な配当の引き上げを検討していきます。また、株主・投資家の皆様とのIR機会を拡大し、対話の内容を取締役会への報告することで、持続的な企業価値の向上を実現します。
当社グループは、地球環境や資源保護に努めた事業活動を実践するとともに、有益な社会事業などに参画することにより、社会的な責任を果たします。2025年度より始動した中期経営計画では、戦略実現のための重点領域の一つに「サステナビリティ推進による競争力強化」を掲げました。当社グループはサステナビリティに関する戦略的かつ継続的な取組みを強化し、競争力の向上につなげ、社会的価値の向上と経済的価値の向上を両立させてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。
当社グループは、サステナビリティを経営の中核に据え、全社横断で推進しています。2024年3月に代表取締役社長を委員長、取締役を副委員長、全執行役員をメンバーとするサステナビリティ推進委員会を設置し、重点課題(マテリアリティ)およびKPIを取締役会の監督のもとで決定しました。同委員会のもとには、5つの分科会を組織し、各分野の具体的課題解決に取り組んでいます。グループ企画本部が中心となり、環境・社会・ガバナンスの3領域のマテリアリティに対応する各推進部署と連携し、方針と施策を策定・実行しています。進捗はサステナビリティ推進委員会を通じて役員・部門長と共有・討議され、最終的に取締役会へ報告・付議します。経営層が議論へ積極的に関与することは、経営と現場が一体となりサステナビリティの実行力の高まりにもつながっています。今後も組織全体の意識醸成と行動の定着を図り、持続可能な社会と企業価値の実現を目指します。
①持続可能性の中核なる5つのマテリアリティ
<サステナビリティの考え方>
当社グループは、経営理念『For the People ~すべては人々のために~』に基づき、社会のニーズを満たし、人々の幸せに貢献する企業となることを目指します。地球環境の変化や社会課題の深刻化を踏まえ、事業活動において環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)の視点を重視し、ESG経営を重要な経営テーマとして捉えています。サプライチェーン全体を通じて資源の有効活用やCO2排出削減、多様性・人権への配慮、食の安全・安心の確保などに取り組み、持続可能な社会の実現を目指します。さらに、ステークホルダーとの対話を通じて企業価値の継続的な向上を図り、社会から信頼される企業であり続けることに努めます。今後も変化する社会に真摯に向き合い、持続可能な未来への貢献を果たしてまいります。
<マテリアリティ特定プロセス>
当社グループのサステナビリティの考え方に基づき、近年の社会環境の変化、社会的要請を踏まえ、さらなる企業価値の向上を推進するため、ESGの観点から事業活動と社会課題の関連性を明確にし「企業の持続的成長」および「持続可能な社会」の実現に資するマテリアリティ(重要課題)を次の5つに特定しました。
<5つのマテリアリティ>
・ダイバーシティ&インクルージョンを実現し「ひと」の成長と活躍を推進
・より多くのお客様に「食」の楽しさと健康を提供し豊かなくらしを実現
・食を中心とした事業の展開による地域社会への貢献
・お取引様との共創による持続可能なサプライチェーンの構築
・環境に配慮した事業活動による気候変動対応
②人的資本の最大化
経営理念に『For the People ~すべては人々のために~』を掲げる当社グループは、5つのマテリアリティの最初に「ダイバーシティ&インクルージョンを実現し『ひと』の成長と活躍を推進」を定めています。日常食を提供する当社グループにとって、従業員が仕事を通じて感じる喜びおよびやりがいは、お客様のおいしく豊かな食事を支えるサービスの源泉であり、「ひと」にしか成し得ない価値があります。「ひと」の多様性や個性を尊重し従業員の活躍と成長を促すことは、拡がり変わりゆく顧客ニーズを捉えた価値を生み出し続けることにつながり、企業としての持続的成長と社会への価値還元をもたらしていきます。
<人材育成方針>
当社グループは、全ての社員を幹部候補とみなし、公平な教育機会を提供しています。成長のための挑戦機会の提供や専門教育、配置転換を行い、成長と学びに必要な投資と環境整備を行っています。
<社内環境整備方針>
当社グループは、全ての従業員が心身ともに健康で、安全な環境で働くことができるように、ダイバーシティ&インクルージョンの実践、ライフワークバランスの推進、ウェルネス経営の推進に努めています。
<人的資本の最大化に向けた3つの取組み方針>
(ⅰ)ダイバーシティ&インクルージョンの実践
「ひと」の多様性や個性を尊重し、「一人ひとりの個を活かす」という考えのもと、すべての従業員が互いに信頼関係を育みつつ持てる力を発揮し、いきいきと活躍できる会社を目指します。「個」から生まれる知の多様性をかけ合わせることで、変化への対応力=レジリエンスを高め、新たな価値=イノベーションを創出し、お客様と社会の課題を解決し続けます。
(ⅱ)ライフワークバランスの推進
仕事以外の生活の充実を促す休暇制度、従業員同士のつながりや関係性を良好にするためのコミュニケーション施策を実施するとともに、社員の心と体の健康を経営の柱の一つに位置付ける「ウェルネス経営」を推進しています。
(ⅲ)人材育成・キャリア支援
従業員一人ひとりの十分な能力発揮と、長期的な成長促進に主眼を置き、人材教育・キャリア支援への積極投資による「ひと」の育成を継続しています。
・人材育成
社員をステージに応じた教育研修と教育ツールで支援し、キャリアパスの実現を後押しします。また、専門知識・技術の習得を目的とする「自己啓発援助制度」を導入し、事業会社や部門では幹部候補を推挙して意図的な配置転換を進めています。店長を含む全社員を対象に本社部門の要員公募を実施し、選抜者をIT担当や商品開発担当などへ配属して成長機会を提供しています。さらに、適材適所の配置実現に資する人事情報をデータベース化し、グループ内の人材交流を活性化させ、次世代リーダーの育成につなげています。
・グローバル人材の教育・育成
グローバル展開を進める当社グループでは、多様な価値観に対応した食の提供を拡大するうえで、優秀な外国籍人材の獲得が重要です。外国籍社員を短期の労働力とは捉えず、日本国籍社員と同様に店長職を通じて経営幹部候補に必要なスキルを身につけさせる方針のもと、国内教育・育成を進めています。また、国内の店長を対象に海外語学留学へ派遣するなど、グローバル人材の母集団形成を促進しています。
・次世代経営層の発掘・育成
2021年度より当社執行役員以上をメンバーとする「HR(ヒューマンリソース)会議」を立ち上げ、次世代経営層の発掘・育成に向けて、幹部候補となる人材の推挙や意図的配置転換、若手社員の積極登用といった活動を進めています。
・キャリア支援
店舗で働くパート・アルバイト従業員から社員への転換を積極的に推進しています。社員として活躍する意思のあるパート・アルバイト従業員に対し、雇用の転換試験を実施し、キャリアアップの機会を常に設けています。社員への転換後は、将来の経営幹部候補となることを目指し、店長業務と定型研修を通じてビジネスパーソンに必要なスキルを身に付けることができます。
③気候変動によるリスクと機会の認識と特定
(ⅰ)分析プロセス
気候変動への対応をマテリアリティ(重要課題)の一つと位置づけ、環境方針に基づき、原材料の調達から生産、物流、店舗、廃棄に至るサプライチェーン全体での環境負荷低減を推進しています。脱炭素社会の実現に向けて、国内事業におけるエネルギー使用量の削減や再生可能エネルギーの導入を加速させるとともに、プラスチック資源循環についても原単位の半減を目指すなど、持続可能な社会への貢献と中長期的な企業価値の向上を両立させてまいります。
当社グループでは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言で示された各リスクと機会の項目を参考に、気候変動問題が事業に及ぼす影響について検討を行いました。1.5℃シナリオと4℃シナリオの2つを用い、政策や市場動向の変化(移行リスクと機会)および災害等による物理的変化(物理的リスクと機会)に関する分析を実施しています。これらの分析を通じてリスクと機会を特定し、事業への影響度と対応策を分析・策定しました。

(ⅱ)気候変動シナリオ
シナリオ分析の検討にあたり、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が発行する報告書を参照し、2つのシナリオを設定しています。今後も定期的に気候関連パラメータや事業環境の変化を反映し、リスクと機会および対応策の内容を継続的に見直してまいります。
◆1850~1900年を基準とした世界の平均気温の変化

出典:IPCC第6次評価報告書 第1作業部会報告書 政策決定者向け要約 暫定訳(文部科学省及び気象庁)より、図SPM.8を転載
(ⅲ)当社の気候関連の主なリスクと機会
当社グループではTCFD提言に基づき、気候変動が当社事業に与える影響について、1.5℃(脱炭素移行社会)および4℃(高排出社会)のシナリオを用いて分析を実施しました。
【時間軸】
・短期:2026年~2027年
・中期:2028年~2029年
・長期:2030年~2050年
【影響度】
・小:軽微な経済的損失が発生する可能性があるが、事業運営への影響は限定的である
・中:一定規模の経済的損失が発生し、事業運営に影響を及ぼす可能性がある
・大:事業に重大な経済的損失をもたらし、事業継続に深刻な支障を及ぼす可能性がある
(ⅳ)特に重要と認識したリスク・機会
特定したリスクおよび機会については、各項目の影響度を評価しており、主要なものについては、より詳細な分析を実施したうえで対応策を検討し、リスクの最小化および機会の最大化に努めています。
取締役会が特定した「マテリアリティ」に沿う取り組みは、サステナビリティ推進委員会の各委員を通じて主管担当部門が戦略的に取組みを推進し、同推進委員会において各活動の進捗の確認、評価を随時行っています。また、サステナビリティ推進委員会の取り組み、および事業継続や気候変動に関する「リスク」と「機会」の取組みに関しては、四半期ごとに取締役会とリスク管理組織であるグループリスク管理委員会に報告のうえ、適切に管理しています。なお、サステナビリティ推進委員会とグループリスク管理委員会の議長は当社代表取締役社長が務めています。
① 温室効果ガス(GHG)排出量削減目標
当社グループは、気候変動関連のリスクおよび機会を評価・管理する指標として、温室効果ガス(GHG)排出量および資源循環に関する指標を採用し、その進捗を管理しています。シナリオ分析において特定した「炭素税」等の財務影響を最小化するため、国内の主要な事業拠点(吉野家、はなまる)を対象に以下の削減目標を掲げています。
<温室効果ガス(GHG)排出量の実績(Scope 1、2)>
目標:売上高原単位あたり毎年 4.2% 以上の削減
※各項目単位 売上:億円 / 排出総量:t-CO2e / 排出量原単位:t-CO2e/億円
②マテリアリティKPI
5つのマテリアリティおよびKPIは取締役会の監督のもと同委員会で決定されました。マテリアリティの目標と実績は次のとおりです。
<5つのマテリアリティの指標及び目標>
当社グループの経営成績、財務状況および株価等に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものですが、下記事項は当社グループが事業を継続する上で、必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要度が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。
なお、「発生可能性」は、各リスクが発生する頻度・確率より評価し、「影響度」については、各リスクが顕在化した際に当期利益に与える影響より評価しています。
(1)食品の安全管理(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:大)
当社グループの中心事業である飲食店および外販(通販)事業においては、商品の安全性確保が極めて重要となります。当社グループでは、専門部門として品質保証部を設置し、その指導のもとに安全な食品をお客様に提供するため、調達・製造から店舗調理まで一貫した衛生管理を徹底しています。また、商品の改廃に合わせてアレルゲン情報や原産地情報を更新する等、適切な情報開示が可能な状態を構築していますが、集団食中毒等の衛生問題や表示ミス等による商品事故が発生した場合、お客様に多大なご迷惑をおかけするばかりか、ブランドイメージや社会的信用の失墜、また損害賠償金の支払い等によって、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。なお、担当部門から必要に応じて取締役等への報告を定期的にまたは随時行っており、再発防止に努めています。
(2)消費者の嗜好の変化および競合リスク(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:大)
当社グループの業績は、景気動向、特に個人の消費動向に大きく影響を受けます。外食産業全体のマーケット規模が停滞しているなか、コンビニエンスストアによる弁当、惣菜類の販売といった中食市場に加え、デリバリービジネスの飛躍的拡大等、新しい生活様式に即した消費者ニーズに対する販売チャネルの多様化により、主要顧客層にも変動がみられ、競争は一層熾烈化しています。当社グループでは、新業態の開発、商品設計の変更、テイクアウト需要への対応等、引き続きグループ各社の出店等による成長や海外展開等により、売上高を向上させる取組を推進していきますが、今後、さらに競合が熾烈化した場合に、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)原材料の調達および価格変動(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:大)
当社グループ各社が使用する食材は多岐にわたるため、新たな原料産地の開拓や分散調達等へのリスクヘッジに継続的に努めていますが、疾病の発生や、天候不順、自然災害の発生、紛争による輸出入の停止、新型コロナウイルス感染症等の感染症、為替相場等の影響により、必要量の原材料の安定供給が困難な状況や売上原価が上昇する可能性があります。
(4)人材の確保および労務関連(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:中)
当社グループでは、多くの正社員、嘱託社員、パートタイムおよびアルバイトの従業員を雇用しています。その多くが店舗、工場等での業務に従事しています。今後において、賃金の上昇、求人費用の増加、日本国内の労働力需要の増加に伴い当社グループの従業員の確保が困難となった場合、必要な従業員数の確保のための人件費の増加、または出店計画の見直し、一部店舗の一時的な営業休止等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、各種労働法令や入管法の改正等、あるいは厚生年金保険等、パートタイムおよびアルバイト従業員の処遇に関連した法改正が行われた場合、人件費負担が増加する可能性があるため、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5)出店政策および店舗展開(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:小)
当社グループは、成長に向けて継続的な新規出店および既存店舗の改装を推進しています。出店に際しては、専門部署が商圏調査や収益予測を行い、厳格な投資判断を行っています。しかしながら、建設資材・人件費の高騰による投資額の増加や工期の遅延、あるいは出店後の立地環境の変化等により計画通りの収益を確保できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)M&Aについて(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:中)
当社グループは、事業成長の一つの手段としてM&Aを推進する場合があります。実施に際しては、社内及び外部専門家によるデューデリジェンスを行いリスク評価を行うとともに、株式価値評価の客観性を担保しております。しかし、事後的に判明した偶発債務や未認識リスクの顕在化、または、統合作業の遅れにより期待したシナジーが得られない場合、のれんの減損等により業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)吉野家事業への依存(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:大)
当社グループの売上高に占める吉野家セグメントの売上高の割合は相対的に高く、今後も吉野家を当社グループの主力セグメントとして出店・改装等を進めていく一方で、吉野家セグメントに対する依存から脱却すべく第三の中核事業の育成に注力しています。しかしながら、国内の吉野家の業績の低迷、消費者の嗜好の変化、原材料の価格高騰や調達状況の悪化等が生じた場合、グループ全体の業績に大きな影響を与える可能性があります。
(8)海外展開におけるカントリーリスク(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:低)
当社グループは、アメリカ、中国、東南アジア等の海外市場において、直営店の運営、フランチャイズの展開等を行っています。当社の海外子会社の展開国における政情、経済、法規制、自然災害等の予測できない変動リスクや、ビジネス慣習等のその国特有なカントリーリスクや同国の法改正による事業活動の制限により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、類似商標による権利侵害をされることにより、当社グループのブランドイメージを低下させる可能性があります。
(9)自然災害およびパンデミック(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:大)
当社グループは、全国に店舗や工場等を配置しているため、大規模な地震、風水害、火災による事故等が発生し、店舗、工場等の施設や情報システムに損害が生じ、営業活動や仕入、物流に支障が生じた場合、あるいはお客様、従業員に人的被害があった場合等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは事業継続計画の策定、防災訓練の実施、社員安否確認システムの導入等、有事の対応マニュアルを整備していますが、これらの自然災害等が発生した場合には、正常な事業活動への復旧までの間、一定程度の時間を要する可能性があります。また感染症の感染拡大等による顧客や従業員の確保不足等の影響で営業活動の継続が困難となった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(10)気候変動(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:小)
世界的規模でエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策のための法規制等、気候変動抑制のための動きが強まっています。当社グループにおいても、気候変動の重要性を認識しており、気候変動の移行リスク(地球温暖化対策の環境規制等によって調達やエネルギーコストが上昇するリスク、当社グループが環境に配慮していないとみなされて当社グループの社会的信用が低下するリスク等)および物理的リスク(台風による工場や物流の稼働停止、店舗休業等の急性的リスクや、平均気温の上昇や気象パターンの変化による食材の品質低下や価格高騰等の慢性的リスク)は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(11)情報システムおよび個人情報の管理(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:大)
当社グループは、サプライチェーンの管理業務、店舗からの発注、店舗での注文や決裁等において情報通信システムに大きく依存しています。当社グループの情報システムにおいては、プログラムの不具合等やコンピューターウィルス・サイバー攻撃などに対して、適切に防止策を実施しておりリスク低減に努めていますが、情報通信システムが悪意ある攻撃などにより障害が発生した場合には、効率的な運営や消費者に対する商品の適時の提供が阻害される可能性および社会的信用の失墜により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。一方で、老朽化している情報システムを計画的に更新していくことに加え、生産性向上に寄与する情報システムへの投資を行っています。
(12)風評について(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:小)
インターネット等における当社グループおよびその関係者に関連する不適切な書き込みや画像等の公開によって、風評被害や食の安全を毀損するような不安を生じさせることとなった場合、その内容の真偽にかかわらず、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの競合他社等に対する風評被害等であっても、外食市場全体の社会的評価や食の安全に対する信用が下落するものであれば、当社グループの事業、業績、ブランドイメージおよび社会的信用にも影響を与える可能性があります。
(13)コンプライアンスおよび法的規制(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:小)
当社グループでは、会社法、金融商品取引法、法人税法等の一般的な法令に加え、食品衛生、店舗設備、労働、環境等店舗の営業に関わる各種法規制や制度の制限を受けています。当社はリスク管理規程に基づきリスク管理委員会を設置し、当社グループに影響のある法制度の制改定に対する対応策を共有・実施していますが、法制度の制改定に対して不備や違反が生じた場合には、当社グループの信用に影響を与えるとともに、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、当社グループは国内外で、フランチャイズ契約による事業活動も展開しており、フランチャイジーによるこれらの不備や違反が発生した場合についても、当社グループの信用毀損につながる恐れがあります。加えて、これらの法的規制が強化された場合、それに対応するための新たな費用が増加することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(14)金利上昇について(発生時期:特定時期なし、発生可能性:中、影響度:低)
当社グループは資金調達の一部を借入金や社債等の有利子負債により行っています。新規の資金調達にあたっては、親会社による一括調達を原則とし、市場動向や契約条件を慎重に検討したうえで実行していますが、国内外の金融情勢や金融政策に伴う金利上昇により金利負担が増加し、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、金融市場の混乱等により、計画通りの条件での債券発行や借入が困難となるリスクを認識しています。当社グループでは、固定・変動金利の比率調整や調達先の分散により金利変動への柔軟な対応を図るとともに、社内投資判断におけるハードルレートの見直しを適宜実施するなど、財務健全性の維持に努めています。
(15)不動産の賃借(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:小)
当社グループは、事務所や大部分の店舗の土地建物を賃借しています。賃借期間は賃貸人との合意により更新可能ですが、定期建物賃貸借契約の場合には期間満了をもって再契約を拒否される可能性があるほか、普通賃貸借契約であっても賃貸人側の事情により賃貸借契約を解約される可能性や賃料増額請求を申入れされる可能性があります。また、当社グループが賃借している建物の経年劣化や土地収用等により、明け渡しをせざるを得ない物件が生じる可能性もあり、業績に影響を与える可能性があります。また、賃貸人に対して保証金を差し入れていますが、このうちの一部が倒産その他の賃貸人に生じた事由により回収できなくなるリスクがあります。
(16)減損会計の適用(発生時期:特定時期なし、発生可能性:低、影響度:小)
当社グループは、減損兆候が発生した店舗につき将来の業績見込みについて、過去実績を踏まえ、その業績見通しの蓋然性などを慎重に検討し店舗資産の評価を実施しています。しかし、競合店の出店による収益性の低下、災害等による物理的損傷などにより減損損失が発生する可能性があり業績に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、長期化する物価上昇と実質賃金の低迷による個人消費への影響や、海外の地政学的リスクの高まりおよび米国の関税政策などを背景とした不透明な状況が続いています。外食業界においては、物価高騰や深刻化する気候変動の影響による原材料の安定調達リスクに加え、人件費・光熱費・物流費・建築費などの上昇が経営環境に大きく影響を及ぼしています。また、労働市場の需給バランスの変化を事業継続における重要課題と認識しており、事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いています。
このような状況の中、当社グループは、2025年5月に策定した中期経営計画「変身と成長」の実現に向け、「既存事業の変革(変身)と新たなドライバーの成長」を最重要課題と位置付けています。3つの戦略基軸として、国内事業は「業態進化と新たな付加価値創造」、ラーメン事業は「第3の事業ドメインへ」、海外事業は「既存エリア最適化と新規マーケット進出」を推進しています。中期経営計画の実現性を高めるために、11月にグループマーケティング本部を設立し、グループ全体のマーケティング戦略を一層強化して事業成長の加速を図っています。また、国内の吉野家事業会社6社を株式会社吉野家1社へ統合する組織再編を進め、トップマネジメントの意思決定を一元化して迅速かつ強力な執行体制を構築しています。これにより、本社機能と事業会社の一体運営を実現し、経営資源の最適活用とグループ全体の経営効率・収益力の向上を目指します。さらに、国内外を問わずグループ各社の知見とネットワークを結集して一体プロジェクトを推進しています。具体的には、11月にキラメキノ未来が運営する京都発のラーメンブランド「キラメキノトリ」が初の海外進出として中国へ出店した際には、ラーメン食材の開発・製造を担う宝産業と、中国の顧客動向や飲食ビジネスに知見がある吉野家(中国)投資有限公司と協業しました。また、全力の元が運営する「金澤濃厚中華そば 神仙」が中国地方へ初進出した際は、フランチャイズのノウハウを有するウィズリンクが支援するなど、グループ横断の連携を通じて当社グループの強みと価値を磨くとともに、事業環境の変化にも柔軟かつ迅速に対応していきます。
当社グループの概況として、吉野家事業はお客様のニーズに応える商品開発の強化と新サービスモデル(クッキング&コンフォート、ジグソーカウンター)店舗の出店および改装を継続して行っており、はなまる事業は大都市圏でのドミナント出店を加速させるべく、新たな狭小モデル店舗を出店し、展開に向けた検証を行っています。海外事業は集客を強化する仕組みの導入や商品力の向上および販売施策による収益増加を図っており、ラーメン事業は成長基盤を強固にするため、グループ横断での連携を推進しています。これらの施策により全社既存店売上高は、前年同期比6.5%増となりました。店舗出店については、国内78店および海外111店を出店した結果、当社グループの店舗数は2,886店舗となりました。
以上の結果により、売上高は2,256億67百万円(前年同期比10.1%増)、営業利益は80億89百万円(前年同期比10.7%増)、経常利益は88億3百万円(前年同期比10.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は46億65百万円(前年同期比22.7%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメント概況につきましては、次のとおりです。
[吉野家]
吉野家セグメントにおける店舗数は、51店舗の出店、20店舗の閉店により1,290店舗となりました。転換を進めている新サービスモデルの店舗数は50店舗増加し590店舗となりました。商品展開では、お客様のニーズに応える商品開発を強化し、季節性の高い商品および食べ応えのある商品を適宜導入しました。特に「牛玉スタミナまぜそば」と「厚切り豚角煮定食」は新規顧客を含む幅広い層から支持を獲得し来店促進を実現するとともに、定番人気商品「牛皿麦とろ御膳・牛たん牛皿御膳」、「牛すき鍋膳」なども期間限定で販売しました。主な販売施策として「牛丼弁当2丁800円キャンペーン」「あすトククーポン」「お子様割」「白銀ノエルコラボ」「超特盛祭」などのキャンペーンを行い、新規顧客の獲得と既存顧客のリピート率の向上に寄与しました。今後も季節・嗜好の変化に合わせたメニューの最適化と、顧客体験の向上を推進していきます。また、お客様の利便性向上および商品導入サイクルの最適化を図るため、タブレットの導入計画を繰り上げて実施しました。タブレット設置店舗は897店舗となり、2026年度中には全店舗へ導入をする予定です。
以上の結果により、セグメント売上高は1,512億7百万円(前年同期比9.7%増)となりましたが、セグメント利益は原材料を中心としたコスト上昇の影響により76億23百万円(前年同期比2.1%減)となりました。
[はなまる]
はなまるセグメントにおける店舗数は16店舗の出店、13店舗の閉店により418店舗となりました。主な商品施策として「柚子鬼おろしぶっかけ・柴漬鬼おろしぶっかけ・わさび鬼おろしぶっかけ」「味噌バター・豚肉味噌バター・ホタテ味噌バター」「濃厚ごま担々・温玉ごま担々・豚しゃぶごま担々」「だし茶漬け風うどん」などを販売しました。主な販売施策として春と秋の「天ぷら定期券」や、「創業25周年感謝祭うどん100円引きクーポン」などのキャンペーンを行いました。また、創業25周年を機に始動した「おいでまい!さぬきプロジェクト」の一環で、香川県内14店舗で提供するうどんメニューを香川県産小麦「さぬきの夢」を使った麺に切り替え、讃岐うどんへのこだわりを追求しています。さらに、大都市圏でのドミナント出店を加速させるべく、新たな狭小モデル店舗として2025年10月に東京・日本橋に新業態「ずずず」をオープンし、20坪の店舗規模における顧客満足と従業員の働きやすさの両立を目指しています。今後も商品展開やオペレーションの最適化を推進し、狭小店舗の設計・運用モデルを確立させ、来店動機の創出とリピート率の向上を図ります。
以上の結果により、セグメント売上高は329億91百万円(前年同期比6.9%増)、セグメント利益は24億27百万円(前年同期比21.0%増)となりました。
[海外]
海外セグメントにおける店舗数は111店舗の出店、74店舗の閉店により1,035店舗となりました。米国においては、セット販売や商品施策を継続するとともに、アプリ販促を効果的に実施しました。中国においては、会員システムを活用した販売促進策の展開、新商品導入サイクルの短縮により、客数増加による収益確保に取り組みました。また、新規のデリバリープラットフォームの活用も客数増加に寄与しています。シンガポールにおいては、6月にハラル認証を取得したセントラルキッチンが稼働を開始し、自社による牛肉スライスを行うことで、商品の品質安定化を実現しました。
以上の結果により、セグメント売上高は293億23百万円(前年同期比5.2%増)となり、セグメント利益は19億57百万円(前年同期比61.2%増)となりました。なお、海外は暦年決算のため1月から12月の実績を取り込んでいます。
当連結会計年度末の財政状態につきましては、次のとおりです。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ57億11百万円増加し1,248億24百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加10億66百万円、受取手形及び売掛金の増加8億68百万円、商品及び製品の増加10億78百万円、建物及び構築物(純額)の増加19億53百万円、長期貸付金の減少11億96百万円によるものです。
負債総額は前連結会計年度末に比べ18億13百万円増加し561億12百万円となりました。これは主として、短期借入金の増加30億円、リース債務(固定負債)の増加8億16百万円、未払法人税等の増加5億55百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少31億78百万円によるものです。
純資産は前連結会計年度末に比べ38億98百万円増加し687億12百万円となり、自己資本比率は0.6%増加し54.5%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、換算差額を加え、前連結会計年度末より14億6百万円増加して209億31百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、147億円の収入(前年同期は133億4百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益79億40百万円、減価償却費76億51百万円等です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、100億97百万円の支出(前年同期は143億98百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出100億77百万円等です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、34億14百万円の支出(前年同期は59億73百万円の支出)となりました。主な内訳は、リース債務の返済による支出16億50百万円、配当金の支払額13億55百万円等です。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 海外は生産実績がないため、記載していません。
(ⅱ) 受注実績
該当事項はありません。
(ⅲ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しています。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
売上高は前年同期に比べて206億84百万円増加し、2,256億67百万円(前年同期比10.1%増)となりました。主な要因は、既存店売上高が伸長したこと、および店舗数が増加したことです。
営業利益は前年同期に比べて7億82百万円増加し、80億89百万円(前年同期比10.7%増)となりました。主な要因は、原材料価格などコスト上昇はあったものの、変動費を適正にコントロールしたことおよび増収により経費率が低減したことです。
経常利益は前年同期に比べて8億8百万円増加し、88億3百万円(前年同期比10.1%増)となりました。主な要因は、為替相場の急激な変動により外貨建て取引において為替差益を2億30百万円計上したことです。
特別利益は、前年同期に比べて3億86百万円増加し、5億89百万円(前年同期比190.7%増)となりました。主な要因は、受取補償金5億49百万円計上したことです。
特別損失は、主に閉店決定や店舗資産の収益力の低下に伴う減損損失10億35百万円などを計上した結果、前年同期に比べて3億80百万円減少し14億52百万円となりました。
法人税、住民税及び事業税32億円、法人税等調整額△3百万円、非支配株主に帰属する当期純利益78百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は46億65百万円となりました(前年同期比22.7%増)。
当社グループの主な資金需要は、将来の事業展開や経営基盤強化のための新規出店や既存店舗の改装および生産設備の増強等です。設備投資資金は、自己資金および長期借入金により、短期運転資金については、自己資金および短期借入金により調達しています。
国内連結子会社における余剰資金を当社へ集中、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図り、現預金残高と有利子負債残高を一定範囲にコントロールし、経営環境の変化に対応するための資金の流動性を確保しながら資金管理を行っています。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たりまして、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
(当社および国内子会社)
当社は2025年11月27日開催の取締役会において、2026年3月1日を効力発生日として、当社の連結子会社である株式会社吉野家、株式会社北日本吉野家、株式会社中日本吉野家、株式会社関西吉野家、株式会社西日本吉野家、株式会社沖縄吉野家(以下「各子会社」という)が行っている事業の全部およびこれに付帯する権利義務の一部を株式会社吉野家準備会社(2025年12月1日設立、2026年3月1日付で「株式会社吉野家」に商号を変更)に会社分割により承継させることならびに当社を吸収合併存続会社、各子会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併をすることを決議し、2025年12月1日付で会社分割契約、吸収合併契約を締結しています。
(会社分割)
契約の概要
(1)会社分割日 :2026年3月1日
(2)会社分割の法的形式:各子会社を分割会社、株式会社吉野家準備会社を承継会社とする会社分割
(3)承継会社が承継する権利義務:承継会社は、本件分割により承継する各子会社が営む事業の全部およびこれに付帯する権利義務の一部を、分割契約に定める範囲において、それぞれ承継します。
(吸収合併)
詳細は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。
(国内子会社)
(1) 会社名 ㈱吉野家
吉野家フランチャイズ・チェーン加盟契約書
本部の許諾による牛丼チェーン経営のためのフランチャイズ契約関係を形成すること。
加盟者の店舗開店日より5年間
契約期間満了の際は自動的に契約が終了し、継続して契約を更新する場合は、新たに契約を締結する。
本部は、加盟者との契約が存続する間は、店舗において登録商標およびマークを使用することを許可する。また、加盟者に対し店舗のカラー、デザイン、レイアウト、看板並びに商品化方法およびサービス方法など、フランチャイズ・システムのノウハウを提供する。
(2) 会社名 ㈱はなまる
まんまるはなまるうどんフランチャイズチェーン加盟契約書
本部の承諾による、まんまるはなまるうどん経営のためのフランチャイズ契約関係を形成すること。
加盟契約締結の日より5年間
契約期間満了の3ヶ月前に双方協議の上決定する。継続して契約を更新する場合は、新たに契約を締結する。
本部は、加盟者との契約が存続する間は、店舗において登録商標およびマークを使用することを許可する。また、加盟者に対し店舗のカラー、デザイン、レイアウト、看板並びに商品化方法およびサービス方法など、フランチャイズ・システムのノウハウを提供する。
当連結会計年度の研究開発費の総額は