EDINETとは?開示書類を無料で読める使い方を3分で解説
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EDINETとは、金融庁が運営する電子開示システムで、有価証券報告書などの法定開示書類を誰でも無料で閲覧できる仕組みです。会員登録も費用も不要で、原則として直近5年分の開示書類をPDFやXBRL形式で取得できます。本記事では閲覧できる書類、使い方、東証のTDnetとの違い、注意点までを初心者向けに解説します。
EDINETとは何か?
EDINETとは、金融商品取引法にもとづく開示書類を電子的に提出・閲覧するためのシステムです。金融庁が運営し、誰でも無料で利用できます。
名称は Electronic Disclosure for Investors' NETwork の略です。上場企業は有価証券報告書などをEDINET経由で金融庁に提出する義務があり、提出された書類はそのまま一般に公開されます。
監査法人の会計監査監査法人が財務諸表の内容が適正かを第三者の立場で検証する手続き。を経た書類が中心に集まるため、投資判断や就職活動の企業研究、取引先の与信調査における信頼性の高い一次情報源として広く使われています。
EDINETで何が見られる?
EDINETでは、金融商品取引法にもとづくさまざまな法定開示書類を閲覧できます。企業の財務情報を網羅的に集めた書類が中心です。
| 書類の種類 | おもな内容 |
|---|---|
| 有価証券報告書 | 事業年度ごとの事業内容と監査済み財務諸表 |
| 半期報告書 | 中間期である第2四半期の業績 |
| 大量保有報告書 | 発行済株式の5%超を取得した株主の情報 |
| 有価証券届出書 | 新規上場や増資の際に提出する募集の情報 |
| 公開買付届出書 | TOB(株式公開買付け)の条件や目的 |
書類はPDFのほか、財務データを項目ごとにタグ付けしたXBRL財務データを項目ごとにタグ付けして記述する電子フォーマット。コンピュータによる自動分析がしやすい。eXtensible Business Reporting Language の略。形式でも取得できます。XBRLを使えば複数企業の財務数値を一括で比較・分析でき、研究やシステム開発にも活用されています。
EDINETの使い方3ステップ
EDINETで目的の書類を探すときは、書類検索の機能から企業を絞り込むのが基本です。所要時間は約3分です。
- EDINETのトップページから「書類検索」を開く
- 提出者の企業名または証券コードを入力し、書類の種類や期間で絞り込む
- 検索結果から目的の書類を選び、PDFまたはXBRL形式で閲覧・ダウンロードする
検索条件で書類の種類を「有価証券報告書」に指定すれば、その企業の有報だけを年度別に一覧できます。会員登録は不要で、すべての操作を無料で行えます。
EDINETとTDnetの違いは?
EDINETとTDnetは、どちらも企業の開示情報を集めたシステムですが、運営者と根拠制度が異なります。法定開示はEDINET、適時開示はTDnetと覚えると整理しやすくなります。
| 比較項目 | EDINET | TDnet |
|---|---|---|
| 運営者 | 金融庁 | 東京証券取引所 |
| 根拠制度 | 金融商品取引法 | 証券取引所の適時開示ルール |
| おもな書類 | 有価証券報告書、大量保有報告書 | 決算短信、適時開示資料 |
| 性格 | 法律にもとづく法定開示 | 取引所ルールにもとづく適時開示 |
| 速報性 | やや遅い(正確性重視) | 速い(速報性重視) |
決算短信のような速報はTDnetで、有価証券報告書のような確定情報はEDINETで確認するのが基本です。2つを使い分けることで、速報と確定情報の両面から企業を追えます。
出典: 金融商品取引法(e-Gov法令検索)、日本取引所グループ
EDINETを使うときの注意点
EDINETは便利なシステムですが、収録範囲や検索の仕様を知らないと必要な情報にたどり着けないことがあります。3つの点に注意が必要です。
- 閲覧できるのは原則として直近5年分で、それより古い書類は収録されていない場合がある
- 決算短信などの適時開示資料はEDINETには載らず、TDnetや各企業のIRページで確認する
- 提出義務のない非上場の中小企業の書類は、そもそもEDINETに存在しない
特に混同しやすいのが、決算短信をEDINETで探してしまうケースです。決算短信は法定書類ではなく取引所の適時開示資料のため、EDINETではなくTDnetを利用する必要があります。
よくある質問
EDINETの利用にお金はかかりますか?
かかりません。EDINETは会員登録も費用も不要で、有価証券報告書をはじめとするすべての法定開示書類を無料で閲覧・ダウンロードできます。
EDINETはどう読みますか?
「エディネット」と読みます。Electronic Disclosure for Investors' NETwork の略で、投資家のための電子開示ネットワークという意味です。金融庁が運営しています。
EDINETで決算短信は見られますか?
見られません。決算短信は金融商品取引法の法定書類ではなく、証券取引所の適時開示資料だからです。決算短信は東証のTDnetや各企業のIRページで確認します。
EDINETでは過去何年分まで見られますか?
原則として直近5年分の開示書類が閲覧できます。それより古い書類を確認したい場合は、国立国会図書館や企業のIRページに残っているケースを探すことになります。
XBRL形式とは何ですか?
財務データを項目ごとにタグ付けして記述する電子フォーマットです。コンピュータによる自動処理がしやすく、複数企業の財務数値を一括で比較・分析するのに向いています。
EDINETで個人の株主情報も調べられますか?
大量保有報告書を通じて確認できます。発行済株式の5%超を取得した株主には提出義務があり、誰がどの企業の株式をどれだけ保有しているかをEDINETで閲覧できます。
EDINETに載るのはどんな企業ですか?
上場企業など、金融商品取引法で開示義務を負う企業です。提出義務のない非上場の中小企業の書類は原則として収録されていません。
EDINETとTDnetはどう使い分けますか?
有価証券報告書のような確定した法定書類はEDINET、決算短信のような速報の適時開示資料はTDnetで確認します。正確性重視ならEDINET、速報性重視ならTDnetが目安です。
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執筆・監修: 企業スコープ編集部 / 出典: 金融庁 EDINET 、金融商品取引法(e-Gov法令検索) 、日本取引所グループ