PER(株価収益率)とは?計算式・目安・見方を3分で理解

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PER(株価収益率)とは、株価が1株当たり純利益の何倍まで買われているかを示す指標で、株価の割安・割高をはかる代表的なものさしです。計算式は「株価 ÷ 1株当たり純利益(EPS)」で、市場平均はおおむね15倍前後とされます。本記事では計算方法、目安、PBRとの違い、注意点までを初心者向けにわかりやすく解説します。

PERとは何か?

PERとは、現在の株価が企業の1株当たり利益の何倍で取引されているかを示す指標です。株価の割安・割高を判断する最も基本的なものさしとして使われます。

PERは「Price Earnings Ratio」の略で、日本語では株価収益率と呼びます。数値が低いほど利益に対して株価が割安、高いほど割高と評価されるのが基本です。ただし高いPERは投資家株式などに資金を投じて利益を得ようとする個人や機関のこと。の成長期待の表れでもあり、数値の解釈には文脈が必要です。

PERの計算式は?

PERは、株価を1株当たり純利益で割るだけで求められます。1株当たり純利益はEPSとも呼ばれ、決算資料に記載されています。

  1. PER(倍)= 株価 ÷ 1株当たり純利益(EPS)
  2. 株価は証券取引所での現在値を使う
  3. EPS1株当たり純利益のこと。当期純利益を発行済株式数で割って求める。Earnings Per Share の略。は当期純利益を発行済株式数で割って算出する

たとえば株価が1,500円で1株当たり純利益が100円の企業なら、PERは15倍です。これは「現在の利益水準が続くと仮定すると、投資額を回収するのに15年かかる」とも読み替えられます。数値は決算短信や証券会社のサイトで確認できます。

PERの目安は何倍?

PERの一般的な目安は、市場平均で15倍前後とされ、これを下回れば割安、上回れば割高と判断されることが多いです。ただし業種や成長段階によって適正水準は大きく変わります。

PERの水準一般的な評価解釈の目安
10倍未満割安成長期待が低い、または見直し余地あり
10〜15倍やや割安〜標準市場平均並みの評価
15〜25倍標準〜やや割高相応の成長が期待されている
25倍以上割高高い成長期待が株価に織り込まれている

成長企業は将来の利益拡大を見込まれてPERが高くなりやすく、成熟企業は低めに落ち着く傾向があります。PERは必ず同業種の他社や市場平均と比べて判断することが大切です。

出典: 日本取引所グループ 統計(株式平均利回り等)

PERとPBRの違いは?

PERとPBRはどちらも株価の割安度をはかる指標ですが、比較の基準が異なります。PERは利益を基準、PBRは純資産を基準にする点が最大の違いです。

比較項目PER(株価収益率)PBR(株価純資産倍率)
計算式株価 ÷ 1株当たり純利益株価 ÷ 1株当たり純資産
基準にする数字企業の利益(フロー)企業の純資産(ストック)
割安の目安市場平均15倍前後を下回る1倍を下回る
わかること利益に対する株価の評価資産に対する株価の評価

PERは企業がどれだけ稼ぐかという収益性の視点、PBRは企業がどれだけ資産を持つかという資産価値の視点です。両方を併せて見ることで、株価が割安かどうかを多角的に判断できます。

出典: 日本取引所グループ

PERを見るときの注意点

PERは便利な指標ですが、数値だけを鵜呑みにすると判断を誤ります。PERが低ければ常にお買い得というわけではない点に注意が必要です。

業績悪化が予想される企業は、将来の利益減少を見込まれてPERが低く出ることがあります。逆に高いPERは過度な期待が株価に織り込まれているサインの場合もあります。PERが極端に低い・高いときほど、その理由を確認することが大切です。

また、特別利益や赤字で純利益が一時的に大きく振れると、PERは異常な数値になります。1年だけでなく利益の推移を見て、安定した利益水準で判断しましょう。

よくある質問

PERが低い株は買ったほうがいい?

PERが低い株は割安に見えますが、業績悪化の懸念から低くなっている場合もあります。低PERだけを理由に判断せず、利益の推移や財務の健全性、業種の特性を確認したうえで投資判断することが大切です。

PERの市場平均はどのくらい?

東証プライム市場全体ではおおむね15倍前後で推移しています。ただし相場環境や金利水準によって変動し、業種ごとの差も大きいため、平均はあくまで比較の出発点として捉えてください。

PERがマイナスになることはある?

あります。当期純利益が赤字の企業は1株当たり純利益がマイナスになるため、PERもマイナスや計算不能になります。この場合PERでの割安判断はできず、PBRなど別の指標で評価します。

予想PERと実績PERの違いは?

実績PERは前期の確定した純利益を使い、予想PERは今期の予想純利益を使います。投資では将来を反映する予想PERが重視されますが、予想が外れる可能性もあるため両方を確認すると安心です。

PERは何倍までが買っていい範囲?

明確な基準はありません。市場平均の15倍前後が一つの目安ですが、高い成長が見込める企業なら25倍以上でも妥当な場合があります。同業他社との比較と、成長性に見合った水準かの判断が重要です。

PERとEPSの関係は?

PERは株価をEPS(1株当たり純利益)で割って求めます。EPSが増えれば、株価が同じでもPERは下がり割安になります。EPSは企業の稼ぐ力を示すため、PERと併せて見ると評価の精度が高まります。

成長企業のPERが高いのはなぜ?

投資家が将来の利益拡大を期待し、現在の利益以上の株価を払うためです。期待が大きいほどPERは高くなります。ただし期待どおりに成長しなければ株価が下落するリスクもあるため注意が必要です。

PERは業種をまたいで比較できる?

あまり適していません。成長業種はPERが高く、成熟業種は低くなる傾向があるためです。PERは同じ業種内の他社や、その企業の過去の水準と比べることで、より正確な割安・割高判断ができます。

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執筆・監修: 企業スコープ編集部 / 出典: 日本取引所グループ 統計(株式平均利回り等)日本取引所グループ

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