売上原価率とは?計算式・目安・見方を3分で解説

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売上原価率とは、売上高に占める売上原価の割合を示す指標です。計算式は「売上原価 ÷ 売上高 × 100」で、製造業は70〜80%、小売業は60〜75%、IT業は30〜50%が一般的な水準とされます。本記事では計算方法、業種別の目安、販管費率との関係、見るときの注意点までを初心者向けに解説します。

売上原価率とは何か?

売上原価率とは、売上高に対する売上原価の比率を示す指標です。商品やサービスを提供するために直接かかったコストの割合を表します。

売上原価販売した商品やサービスの仕入・製造に直接要した費用。材料費・労務費・外注費などが含まれる。は損益計算書で売上高の直下に計上されます。売上原価率が低いほど粗利益率が高く、商品の付加価値が大きいことを意味します。逆に高ければ薄利多売型の収益構造といえます。

売上原価率の計算式は?

売上原価率は、売上原価を売上高で割って100を掛けるだけで求められます。100%から売上原価率を引いた値が粗利益率売上高から売上原価を引いた粗利益が売上高に占める割合。売上総利益率とも呼ばれる。になります。

  1. 売上原価率(%)= 売上原価 ÷ 売上高 × 100
  2. 粗利益率(%)= 100 − 売上原価率
  3. 売上原価・売上高は損益計算書で確認できる

たとえば売上高が1,000億円、売上原価が700億円の企業であれば、売上原価率は70%、粗利益率は30%です。製造業では材料費・労務費・経費の内訳まで有価証券報告書で確認できる場合があります。

売上原価率の目安は何%?

売上原価率の目安は業種によって大きく異なります。仕入・製造が大きい業種ほど高く、サービス業ほど低いのが一般的な傾向です。

業種売上原価率の目安特徴
卸売業85〜95%薄利多売・粗利益率が低い
製造業70〜85%材料費・労務費が大きい
小売業60〜75%仕入れ商品が中心
外食業30〜40%原材料費が中心で人件費は販管費
IT・サービス業30〜50%原価は低く人件費は販管費に計上

財務省の法人企業統計では、全産業平均の売上原価率はおおむね75%前後で推移しています。同業他社と比べて売上原価率が低い企業は、ブランド力やコスト競争力で差別化できていると評価できます。

業種別の平均値は財務省「法人企業統計調査」で公表されています。

売上原価率と販管費率の関係は?

売上原価率と販管費率は、企業の費用構造を構成する2大要素です。両者の合計に営業利益率を加えると100%になります。

比較項目売上原価率販管費率
計算式売上原価÷売上高×100販管費÷売上高×100
対象費用商品の仕入・製造費用販売・管理活動の費用
主な内訳材料費・労務費・外注費人件費・広告費・賃料
業種特性製造・卸売で高いサービス業で高い
改善方法仕入交渉・生産効率化業務効率化・販管費削減

売上原価率が下がれば粗利益率が上がり、販管費率が下がれば営業利益率が上がります。どちらか一方だけでなく両者の推移を見ることで、企業のコスト改善努力が利益にどう結びついているかを把握できます。

出典: 日本取引所グループ金融庁 EDINET

売上原価率を見るときの注意点

売上原価率は便利な指標ですが、業種や会計処理の違いを理解せずに比較すると誤った結論を導きます。前提条件を確認することが大切です。

また、売上原価率は3〜5年の推移で見ることが重要です。原材料価格の変動に対し、値上げや効率化でどう対応しているかを評価することで、企業の価格決定力やコスト管理能力が見えてきます。

よくある質問

売上原価率は何%以下なら良いの?

業種により大きく異なります。製造業なら70〜80%、IT業なら30〜50%が目安で、絶対的な基準はありません。同業他社や過去推移と比較して判断します。

売上原価率が高いとどうなる?

粗利益率が低くなり、利益を出しにくくなります。原材料費高騰や仕入価格上昇の影響を受けている可能性があり、価格転嫁の状況を確認する必要があります。

売上原価には何が含まれる?

販売した商品の仕入価格や、製造業なら材料費・労務費・経費が含まれます。当期に売上計上した商品の原価のみが対象で、在庫分は資産として残ります。

売上原価率と粗利益率の関係は?

100%から売上原価率を引いたものが粗利益率です。売上原価率70%なら粗利益率は30%、というように一対一の関係にあります。

売上原価率を下げるにはどうすればよい?

仕入先との価格交渉、調達ルート見直し、生産効率の改善、価格転嫁、付加価値の高い商品比率を高める、などが基本です。一朝一夕では下がりにくい指標です。

売上原価率はどこで確認できる?

決算短信や有価証券報告書の損益計算書に売上原価が記載されており、売上高で割れば計算できます。EDINETで無料閲覧できます。

なぜ業種で売上原価率がこれほど違うの?

業種ごとに費用の発生構造が違うためです。物販系は仕入・製造費用が大きく、サービス業は人件費が販管費に計上されるため、結果として売上原価率に差が出ます。

売上原価率は会社の規模で変わる?

規模より業種と事業内容で決まります。大企業でも卸売中心なら高く、小規模でも自社ブランドのサービス業なら低いというように、ビジネスモデルが大きく影響します。

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執筆・監修: 企業スコープ編集部 / 出典: 財務省 法人企業統計調査金融庁 EDINET日本取引所グループ

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