当座比率とは?計算式・目安・流動比率との違いを解説

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当座比率とは、1年以内に返済義務がある流動負債を、すぐに現金化できる当座資産でどれだけまかなえるかを示す指標です。計算式は「当座資産 ÷ 流動負債 × 100」で、一般に100%以上あれば短期の支払能力が安全とされます。本記事では計算式、目安、流動比率との違い、注意点までを初心者向けに解説します。

当座比率とは何か?

当座比率とは、短期的な支払能力を厳しく見るための財務指標です。流動負債に対して、すぐに現金化できる当座資産がどれだけあるかを%で示します。

当座資産は流動資産1年以内に現金化される資産。現預金、売掛金、棚卸資産などを含む。から棚卸資産販売目的で保有している商品・製品・原材料・仕掛品などの在庫。在庫とも呼ぶ。を除いた金額で、現預金・売掛金・受取手形・短期有価証券などが該当します。在庫は売れ残るリスクがあるため除外し、より保守的に支払能力を測ります。

当座比率の計算式は?

当座比率は、当座資産を流動負債で割って100を掛けて求めます。貸借対照表企業の資産・負債・純資産を一覧にした財務諸表。バランスシート(B/S)とも呼ばれる。の数値からそのまま計算できます。

  1. 当座比率(%)= 当座資産 ÷ 流動負債 × 100
  2. 当座資産=現預金+売掛金+受取手形+短期有価証券
  3. 流動負債は貸借対照表の「流動負債合計」を使う

たとえば当座資産が600億円、流動負債が500億円の企業であれば、当座比率は120%です。流動負債を当座資産で問題なく返済できる状態と読み取れます。

当座比率の目安は何%?

当座比率の一般的な目安は、100%以上で安全、70%未満は注意とされます。100%を超えていれば、在庫を売らなくても短期の借入金や買掛金を返済できる計算になります。

当座比率一般的な評価状態の目安
150%以上非常に安全短期支払能力に余裕
100〜150%安全標準的な健全水準
70〜100%やや注意資金繰りに余裕が乏しい
70%未満注意短期の資金繰り懸念

業種により水準は異なります。小売業など現金商売が中心の業種では当座比率が低めでも資金繰りが回ることがあり、機械的に判断せず業種平均との比較も行うのが実務的です。

当座比率と流動比率は何が違う?

当座比率と流動比率は、どちらも短期支払能力を見る指標ですが、分子に在庫を含めるかどうかが決定的に違います。当座比率の方が保守的で厳しい指標です。

比較項目当座比率流動比率
分子当座資産(在庫を除く)流動資産(在庫を含む)
分母流動負債流動負債
目安100%以上で安全200%以上が理想
見方厳しめの支払能力ゆるめの支払能力

在庫が積み上がっていても流動比率は良く見えてしまうため、両指標を合わせて確認すると企業の資金繰り実態を立体的に把握できます。

出典: 財務省 法人企業統計調査日本取引所グループ

当座比率を見るときの注意点

当座比率は便利な指標ですが、売掛金の質や回収サイトを反映できない点に注意が必要です。形式上は高くても、回収が滞っていれば実態は危ういこともあります。

よくある質問

当座比率と流動比率はどちらを優先すべき?

短期の支払能力を保守的に見たいなら当座比率を優先します。在庫を多く抱える小売業や製造業では、当座比率が流動比率と大きく乖離することがあり、両方の確認が安全です。

当座比率が100%を下回ると倒産リスクは高い?

100%未満でも直ちに倒産とはなりません。十分な借入枠や安定したキャッシュフローがあれば資金繰りは回りますが、複数期にわたり低水準が続く場合は注意が必要です。

当座比率は何%が理想?

一般には100〜150%が健全水準とされます。150%を大きく超えると安全ですが、現金を遊ばせている可能性もあり、成長投資への資金活用も合わせて評価します。

当座比率はどこに書いてある?

有価証券報告書に直接の記載はありません。貸借対照表の当座資産項目と流動負債合計を使って自分で計算するか、各社の決算説明会資料の財務ハイライトで提示されることがあります。

当座資産に含まれるのは何?

現預金、売掛金、受取手形、短期有価証券などが含まれます。1年以内に現金化される流動資産のうち、棚卸資産や前払費用などを除いたものが当座資産と定義されます。

業種で当座比率の目安は変わる?

変わります。小売業や飲食業は現金収入が多く流動負債も大きいため低めになりがちです。一方、機械や電機などの製造業では100%超が一般的で、業種別の比較が欠かせません。

当座比率が高すぎるのは問題?

問題になることがあります。極端に高いと、現金や売掛金を成長投資や株主還元に活用できておらず、資本効率が低いと判断される可能性があります。ROEなどとあわせて確認します。

当座比率は連結と単体どちらを見る?

投資判断では連結ベースを見るのが基本です。子会社を含めたグループ全体の短期支払能力が分かります。単体は親会社単独の財務状況確認に使い分けます。

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執筆・監修: 企業スコープ編集部 / 出典: 金融庁 EDINET財務省 法人企業統計調査日本取引所グループ

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