伊藤忠テクノソリューションズ株式会社はやばい?経営の健全性を開示データで確認
結論:公開データからは、経営上の懸念は確認できません。有価証券報告書と適時開示で確認できる7項目のうち、6項目は懸念が確認されず、0項目に確認しておきたい点があります。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社について「やばい」「ブラック」「潰れる」といった言葉で検索されることがあります。 こうした評判は口コミや噂として広がりがちですが、上場企業の経営状態は法律で開示が義務づけられています。 このページでは有価証券報告書と適時開示だけを使い、7項目で確認できることを整理しました。 印象や体験談は一切含めていません。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社の業績はどう変わっている?
- 売上高は直近5期で最も高い水準です(2023年3月期 5,709億円)。
- 純資産は2019年3月期の2,207億円から2023年3月期の2,987億円へ、約35%増えました。
出典: 有価証券報告書「経営指標等の推移」(5期)・東証の決算短信(J-Quants API)。
2人の解説で見る伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
下の判定表と同じデータを、会話でかみくだいています。数字の読み方が分からないときはこちらから。
先輩、この会社ヤバいって噂を見たんすけど…大丈夫なんすか?
噂じゃなくて開示で見よう。上場企業なら、判断材料は全部そろってる。
直近期の最終損益は黒字(342億円)。まず「稼げているか」はクリアだね。
直近5期はすべて黒字。単年の上下ではなく、続いているかで見るのが大事だよ。
お、意外としっかりしてるじゃないっすか。
自己資本比率は約57%。健全の目安とされる30%は超えているよ。
売上は直近5期で26%増えている。縮小しているわけではないね。
じゃあ、噂は何だったんすか…?
評判は人の感想、開示は数字。両方見て、自分で判断するのが一番強い。少なくともここで見た範囲では、経営上の懸念は確認できない。
あ、有報に「事業等のリスク」って項目ありましたよね。あれ読むと不安になるんすけど…
そこ、誤解しやすいところだ。あれは全部の上場企業が必ず書く決まりの項目。書いてあるから危ない、ではない。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社が挙げているのは29項目。「当社グループのリスク管理体制及び管理手法」、「重要なリスク」、「個人情報の管理や域外移転における法令違反」などだね。
むしろ、ちゃんと書いてる会社のほうが誠実ってことっすか?
そう考えていい。むしろ注目すべきは、どう対応すると書いているかのほう。多くの会社はリスクとセットで対応策も書いている。
これ、面接で使えます?
使える。「有報のリスクに挙げられている◯◯について、御社ではどう取り組まれていますか」と聞けば、企業研究の深さが一発で伝わるよ。
なるほど。噂より開示、っすね!
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社が挙げている「事業等のリスク」
有価証券報告書の必須記載事項です。すべての上場企業が必ず書く項目なので、 書いてあること自体は経営の危険を意味しません。会社が何を不確実だと認識しているかが分かります。
- 当社グループのリスク管理体制及び管理手法
- 重要なリスク
- 個人情報の管理や域外移転における法令違反
- 各種認証の取得(JISQ15001、ISO27001、ISO27017等)
- 各国の個人情報保護法調査及び対応
- 国内外の事業会社も含めた当社グループ全体の統制強化
- コンプライアンス体制の構築(コンプライアンス委員会の設置等)
- コンプライアンスに関する教育研修等
- 内部通報制度の運用、維持・改善
- 多様なプロフェッショナル人材の育成・開発
- ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進
- 見積提出前の事前審査
- プロジェクト状況のモニタリングとステータス評価
- プロジェクト状況に応じた改善提言と個別支援(品質評価等)
- 定期的な運用リスク点検
- ITシステムの監視強化及び第三者による運営状況の監査
- 製品不具合情報の調査と早期対応、機器の予防交換
- 投資管理体制の構築(投資、EXIT基準等社内基準の整備、投資実行前の事前審査等)
- 定期的なモニタリング(投資目的達成状況やEXIT基準への抵触の確認等)
- CTCグループ企業理念及び行動基準の周知徹底
- 経営幹部等の人材の派遣
- 株主間協定等によるガバナンスの徹底
- 事業継続計画(BCP)の策定
- 安否確認システムの構築
- 緊急対策本部及び危機管理統括本部の整備や防災訓練等の体制強化
- 首都圏被災に備えた、関西圏への本社機能バックアップ体制の継続的な整備
- 国内外の主要ベンダーとの強固な信頼関係に基づいた製品・サービス供給の最適化
- 特定の調達先に依存しない複数の調達先の確保
- お客様への正確な状況と情報を共有、最適解による対応策のご提案
出典: 金融庁EDINET 有価証券報告書「3 事業等のリスク」(2023-03-31・原文約3100字)。 項目名のみを掲載しています。対応策を含む全文は この有価証券報告書の原本(PDF)でご確認ください(数MBあります)。
公開データで確認できること
このページで分からないこと
ここで確認できるのは会社全体の数字だけです。次の点は開示されないため、 このページでは判断できません。
- 配属先の労働環境 — 残業時間や人間関係は部署ごとに大きく違い、全社平均では見えません
- 新卒の3年後離職率 — 上場企業には開示義務がなく、当サイトでも取得できていません
- 実際の初任給 — 有価証券報告書に記載義務がありません。採用サイトでご確認ください
- 社風や上司との相性 — 数字では測れません。OB訪問や説明会で確かめてください
なお、この判定は2023-06-16提出の書類にもとづいています。以降の変化は反映されていません。
1つの項目だけで良し悪しは決まりません。たとえば自己資本比率の低さは、 銀行や不動産では業種の構造によるものです。 気になった項目を業界の他社と比べると、その会社固有の問題かどうかが分かります。
出典: 金融庁EDINET 有価証券報告書、東証TDnet 適時開示、厚生労働省「しょくばらぼ」。 判定基準(黒字か/自己資本比率30%以上か 等)は当サイトが設定した目安で、 企業の優劣や将来を保証するものではありません。就職・投資の判断は必ず一次情報をご確認ください。