特別利益・特別損失とは?種類と見るときの注意点を3分で解説

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特別利益・特別損失とは、損益計算書のうち本業や経常的な財務活動とは関係なく、その期にだけ一時的に発生した損益を指します。固定資産売却益や減損損失、災害損失などが代表例で、経常利益から特別損益を加減して税引前当期純利益が算出されます。本記事では種類、営業利益・経常利益との違い、見るときの注意点と確認方法を解説します。

特別利益・特別損失とは何か?

特別利益・特別損失とは、損益計算書上で本業の営業活動や経常的な財務活動とは無関係に、その期に一時的に発生した損益のことです。略して「特損益」「特損」とも呼ばれます。

経常利益までは毎期繰り返し発生する損益が並びますが、特別損益は固定資産の売却や災害など、毎期は起こらない出来事による損益が計上されます。継続的な収益力とは区別して見るべき項目です。

特別利益・特別損失の代表的な種類は?

特別損益には、資産の売却や事業再編、災害など、企業活動のなかで臨時的に生じる項目が含まれます。金額が大きく、当期純利益に与える影響も大きいことが多い点が特徴です。

区分代表的な項目発生の例
特別利益固定資産売却益保有している土地や建物を売却して利益が出た
特別利益投資有価証券売却益政策保有株式を売却して売却益を計上
特別利益負ののれん発生益純資産を下回る価格で他社を買収した
特別損失減損損失のれんM&Aで支払った買収額と買収先の純資産との差額。無形固定資産に計上される。や固定資産の収益性が低下した
特別損失災害損失地震や火災で資産が損壊・滅失した
特別損失事業構造改革費用事業撤退や工場閉鎖、希望退職の実施

近年は、新型コロナ関連の助成金収入が特別利益、構造改革に伴うリストラ費用が特別損失として計上される例が多く見られました。

営業利益・経常利益との違いは?

特別損益は、営業利益や経常利益とは性質が異なります。営業利益は本業の儲け、経常利益は本業+財務活動を含めた経常的な儲け、特別損益は一時的・臨時的な損益という整理が基本です。

段階利益含まれる損益の性質見るときの視点
営業利益売上高から売上原価と販管費を引いた本業の利益本業の稼ぐ力
経常利益営業利益+営業外損益(受取利息・支払利息など)毎期繰り返す事業全体の実力
税引前当期純利益経常利益+特別利益−特別損失一時的な要因も含む最終的な税引前利益

特別損益は基本的に「来期以降には繰り返されない損益」として扱われます。会社の継続的な実力を見たいときは経常利益、その期の最終損益を見たいときは当期純利益と、目的に応じて使い分けます。

特別利益・特別損失を見るときの注意点は?

特別損益は金額が大きく当期純利益を歪めやすいため、中身を必ず確認し、本業の実力と切り分けて評価することが重要です。表面的な純利益の増減だけで判断すると誤解しがちです。

過去3期の特別損益の中身を並べて見ると、毎期どんな特別損益が発生しているかが分かり、企業の課題やリスクの傾向が見えてきます。

特別利益・特別損失はどこで確認できる?

特別損益の内訳は、有価証券報告書や決算短信の損益計算書、および注記で確認できます。「経常利益」の下に「特別利益」「特別損失」の区分が並びます。

注記の「特別利益の内訳」「特別損失の内訳」には、項目ごとの金額が記載されています。減損損失については追加の注記もあるため、規模と原因をあわせてチェックしましょう。

出典: 金融庁 EDINET日本取引所グループ

よくある質問

特別利益と営業外収益はどう違いますか?

営業外収益は受取利息など毎期繰り返し発生する経常的な収益、特別利益は固定資産売却益など一時的に発生する収益です。継続性の有無で区別され、損益計算書上の表示区分も異なります。

減損損失はなぜ特別損失になるのですか?

減損は資産の収益性低下に伴う一時的な損失と整理されるためです。毎期繰り返すものではなく、その期に集中して計上されるため、特別損失として経常利益の外に表示されます。

特別利益が大きい決算は良い決算ですか?

必ずしも良い決算とは限りません。固定資産売却益などで一時的に利益が膨らんでいるだけで、本業の実力(営業利益)が伸びていなければ、来期以降は反動で利益が減る可能性があります。

特別損失が出ると赤字になりますか?

経常利益を上回る特別損失が出ると、当期純利益が赤字になります。ただし減損や構造改革費用は将来の収益改善につながる前向きな損失もあるため、内容と背景を確認することが大切です。

コロナ関連費用は特別損失に入りますか?

店舗休業による損失や雇用維持費用などは、多くの企業が特別損失に計上しました。逆に雇用調整助成金などは特別利益に計上されるケースが多く、決算書に「新型コロナ」関連項目が登場しました。

毎期発生する特別損益はどう見ればいいですか?

毎期繰り返し発生する場合は、実質的に経常的なコストや収益と見るべきです。投資家やアナリストは、そうした項目を経常利益に加減した「実質利益」で企業評価を行うこともあります。

特別利益で黒字を維持している会社は要注意ですか?

営業利益や経常利益が赤字なのに特別利益で当期純利益を黒字化している場合、本業の収益力に問題があるサインです。資産売却頼みの黒字は持続性が低く、慎重な評価が必要です。

特別損益は税金にも影響しますか?

特別損益は税引前当期純利益に含まれるため、法人税の計算に影響します。ただし税法上の取扱いは項目ごとに異なり、会計上と税務上で金額が一致しないことも多くあります。

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執筆・監修: 企業スコープ編集部 / 出典: 金融庁 EDINET日本取引所グループ財務省 法人企業統計調査

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